産後の手伝いなくてもいい?夫婦で読んでほしい産後の乗り切りかた

家族の悩み
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産後は最低でも1カ月、安静にして過ごすことが望ましいとされています。

出産後、女性の子宮が回復するまでにはおよそ6週間かかると言われており、この間は動きすぎず赤ちゃんの世話だけをして過ごすのが理想的です。

その事実は、百も承知。

でも実際には

「実家に頼れない!」

「義実家にはもっと頼れない!」

そんな事情をお持ちのご家庭も多いのではないでしょうか。

今回は産後に里帰りも親の手伝いもなしで、夫婦で乗り切る具体的方法や、注意点について詳しくお話していきたいと思います。

 

産後、手伝いなしで乗り切れるか不安なあなたへ

産後はゆっくり休むのが一番なのは分かりきっていること。

そうできるものなら、誰でもそうしたいのが本音です。

しかし人により事情は様々で、両家の実家に頼れず夫婦ふたりで乗り切るしかない、という選択を余儀なくされることもあります。

実際に、年々里帰り出産をする人の数は減少しています。

 

                    引用元:Allabout

 

さらに実家、義実家からの手伝いもなしで乗りきるというケースも増加傾向にあります。

不安はあれど、決して不可能なことではありません。

現代は、核家族や両親のサポートを得られない家庭のための行政のサービスもあります。

民間企業のサービスもかなり充実していますので、上手く活用すれば決して不可能なことではありません。

里帰り・手伝いなしで産後を乗り切るときの注意点

ただし注意しておくべきポイント、頭に入れておくべきことはいくつかあるので、抑えておいてください。

 

1. 初産と第2子以降、双子出産では異なる

第1子の場合は、赤ちゃんひとりのお世話をすればいいので産後の手伝いはなしでもなんとかなります。

しかし、上に兄弟がいる場合や双子の出産の場合は難しくなると考えましょう。

兄弟が1~3歳までの未就園児の場合、手伝いなしでの産後の生活はかなり厳しくなります。

また、双子の場合夫が仕事中は1人で2人の赤ちゃんの面倒を見なければならないので、手伝いなしで乗り切るのは現実的に不可能と考えた方が良いです。

 

2. 年齢や体力の有無

出産するときの年齢が上がれば上がるほど、産後の回復は遅くなります。

20代前半~25歳くらいまでの若年での出産は、体の回復も早く体力的にも余裕があることも多いでしょう。

20代後半~30代以降での出産は、体力の消耗が激しく、産後の体調も悪くなりやすいのでそれなりの覚悟が必要です

自分の出産年齢、また元々の体の丈夫さや体力への自信なども加味して判断することをおすすめします。

 

3. 出産前の体調、妊娠経過にも注意

 

出産する前の体調や、妊娠の経過も判断基準になります。

例えば、妊娠経過が順調で毎日たくさんウォーキングして出産や産後に備えて体力づくりができていた人。

反対に、切迫早産などになって長い期間安静生活をしていた人。

両者は仮に同じ年齢だったとしても、元々の体調や体力に大きな差が開いてしまっています。

妊娠前の状態、経過に問題があった場合は、産後も体調の回復が遅れる可能性が高まるので注意が必要です。

 

1. 帝王切開や産後の状況

帝王切開の場合、普通分娩に比べて産後の回復が遅くなるのでその分負担が大きいといわれています。

産院でも帝王切開の場合は入院日数が伸びることも多いということを、頭に入れておきましょう。

(同じ帝王切開でも回復の遅い早いは個人差が大きいです。)

 

また、産後の体調は産んでみなければ分からないもの。

想像していたよりも体調が悪い、疲れ方がひどいということも実際にあります。

母乳をあげている以上、薬を自由に使えないことも頭に入れておく必要があるでしょう。

2. 夫の仕事の都合

産後、夫婦だけで乗り切ることを決めたら、夫の仕事はできる限り制限してもらうことが条件となります。

例えば

 

・育児休暇を取得する
・急な体調の変化があった場合は、仕事を休んでサポート
・残業なしですぐに帰宅する
・当面飲み会や付き合いは一切なし

 

この辺はしっかり確認して、夫婦で話し合って決めておく必要があります。

夫婦だけで乗り切るときに、ふたりの意思疎通が図れていない、ケンカに発展するなどの余計なトラブルが起こらないように注意しておきましょう。

産後、手伝いなしで乗り切るコツ

 

それでは、産後の生活を夫婦だけで乗り切るための具体的な方法について紹介していきます。

 

わたしも産後は自分と夫だけで子育てをしてきましたので、その実体験も合わせてご紹介していきます。

 

1. 生活編

まず、退院してすぐに家事はしないでください。

「手伝いなしで乗り切ると決めたから!」

と言って産後すぐから張り切って家事をすると、あとからガタがきます。

掃除・洗濯は最低限と割り切って、すべて夫の仕事にしてください。

 

可能な限り赤ちゃんはベビーベッドや夫婦のベッドなど、高い場所に安全対策をして寝かせるようにしましょう。

こうすることで、多少床の掃除が行き届かなくても赤ちゃんに害はありません。

掃除機ではなくフローリングワイパーなどでサッと掃除するだけでも十分なので、普段家事をしていない旦那さんでも大丈夫。

毎日ではなく、2~3日に1回でも健康に問題はありません。

掃除が行き届いていないことで精神的にストレスになる場合は、夫に頑張ってもらうか家事代行サービスなどを使ってください。

 

 

洗濯は、水仕事なので基本的にママがやってはいけません。

春先~夏場の温かい季節であれば、赤ちゃんの肌着やタオルなどの軽いものだけママが日中洗濯をする程度なら問題ないでしょう。

冬場に家族分の洗濯物を片付けるなどは、重労働になりすぎる上体の冷えも心配です。

旦那さんがしっかりサポートしましょう。

 

 

昼夜、頻回授乳の時期なので、昼間も赤ちゃんと一緒に睡眠をとりましょう。

空いた時間は好きなテレビを見たり気分転換に雑誌を読んだりして、とにかくのんびりと過ごしてください。

退院後も産院のときと同じような生活を心がけましょう。

 

真面目な女性、家事好きな女性ほど、この期間はつらいかもしれません。

家事が思うようにできないことや、家の中が散らかることをストレスに思う女性は多いですからね。

この時期を乗り切るコツは

「こんなにゆっくりダラダラ暮らせるチャンスは、あと数年はやってこない!」

と言い聞かせることです。

 

2. 食事編

産後1カ月程度はなるべく食事を作らないで済む方法をとりましょう。

ただし母乳育児のことを考えると、コンビニ弁当やカップラーメンなどの添加物たっぷりの食事は望ましくありません。

食事の宅配サービスを利用したり、休日に夫が簡単な作り置きをしたりするなど、栄養バランスが偏りすぎない食事が理想です。

 

ただし神経質になりすぎると、夫婦ともに負担が大きくなります。

「食べたいものを、適当に食べる」というゆるいスタンスで構えましょう。

 

コンビニのレトルト食品に関しても、今は野菜中心の煮物や根菜のサラダ、焼き魚のパウチなど健康的なメニューも豊富にそろっています。

コンビニやスーパーで買い置きするときも、このような食材を上手く利用すると安心です。

 

普段料理をしない旦那さんも、産後を機にある程度の料理スキルを身に付けておきましょう。

そのためには、出産後から始めるのでは遅いので要注意。

妊娠中からしっかり練習して、最低でも一汁一菜くらいは準備できるようになると、理想的ですね。

 

 3. 買物編

買物は、休日に夫がまとめてするか、ネット通販、ネットスーパーを利用すればOKです。

普段からまとめ買い主義で、毎日買い物に行かないという家庭も多いですよね。

どうしても急遽必要なものがあるときは、ネットスーパーで即日届けてもらう方法や、夫が仕事帰りに買ってくることで対応できると思います。

都心であれば、注文からわずか数十分で欲しいものを届けてくれるサービスなどもあるので、最大限活動して欲しいと思います。

 

4. 夫の世話編


言うまでもありませんが、産後の奥さんは旦那さんの世話はできません。

旦那さんも子供が生まれたことで立派な「親」になったわけですから、奥さんにお世話をしてもらう立場ではないことを認識しましょう。

産後1カ月は、旦那さんが奥さんのお世話をする番です。

何から何まで至れり尽くせりのサービスをしろ、ということではありません。

命がけで出産をし、夜も頻繁に起きて授乳をする奥さんに少しでも休んで欲しい、という気持ちで過ごせると良いですね。

当然、仕事との両立は本当に大変だと思います。

しかし、それでも1カ月間は少しだけ無理して踏ん張ってください。

 

奥さんも

「父親なんだから、もっとしっかりしなさいよ!」

「気が利かないんだから!」

という威圧的な態度で接することは絶対にしないで欲しいものです。

一緒に乗り切る、協力して乗り越えるという気持ちを、お互いが忘れないことが大切です。

 

産後に便利なサービスとは?

産後、動けないママに便利なサービスをご紹介します。

 

1. 生協の宅配

生鮮食料品から日用品、衣料品など2500品目をスマホから注文できるのが最大のメリット。

赤ちゃんに必要なおむつやミルク、育児用グッズも事前に注文しておくことで、毎週安定的に買い物を済ませられます。

 

夫に買い物を頼むと、頼んだものと違うものを買ってきたり、買い忘れたり……

という失敗も多々ありますよね。

ママ自身が実際にチラシで商品を見て買い物できるのが、生協のポイントです。

 

必ず必要なものは毎週定期配送してくれることも可能なので、買い忘れを防ぎ、ストックを切らす心配もありません。

 

妊娠中~子育て世代の家庭は、配送料が無料になるというのも大きな利点ですね。
※地域のコープによって配送料は異なります。

コープの宅配は子育てを応援します!

 

2. ネットスーパー

ネットスーパーのメリットは、頼んだその日に商品を届けてくれることです。

午前中に注文を済ませておけば、遅くとも16時頃までには到着するように指定できます。

  • SEIYU
  • アピタ
  • イトーヨーカドー
  • マックスバリュ

など、ネットスーパーのサービスを開始している企業は着実に増えています。

 

ただネットスーパーを実施している店舗が近くにない場合、利用できないというのがデメリットです。

 

■イトーヨーカドーのネットスーパー

■SEIYUのネットスーパー

■アピタのネットスーパー

■イオン(マックスバリュー)のネットスーパー

 

3. コインランドリー

コインランドリーは、単身者のものと思っている方も多いかもしれませんが、家族世帯にも今利用者が増えているのをご存知ですか?

 

自宅で洗濯するよりは少しお金がかかりますが、大量の洗濯物を一気に洗って一気に乾かすことが可能です。

産後の洗濯はこまめに夫が回すよりも、1週間に1~2回と決めて一気にコインランドリーで片づけてしまうのも賢い方法です。

 

【コインランドリーの平均値段】

洗濯800円+乾燥500円=1300円

 

このくらいが目安です。

 

コインランドリーによってはセールの日があるところも!

※新しくできたコインランドリーなどで実施しているところがあります。

 

セールの日に洗濯機を回すと、いつもより100円~200円お得になることもあるので、まとめ洗いをするときはチェックしてみましょう。

 

4. 宅配食

手作りのお惣菜やお弁当を宅配してくれるサービスもあります。

産後の食事は、授乳への影響も考慮してバランスよくとりたいですよね。

宅食なら、出来立てで栄養バランスのとれた食材を家まで届けてくれます。

 

■ヨシケイ

食材の宅配や宅食では有名な、ヨシケイ。

ネームバリューもあって安心感が高いのが人気の秘訣。

http://yoshikei-dvlp.co.jp/

 

■生協(Coop)の配食

生協のコープデリは、買い物と宅食を同時に注文できるので産後のママにも便利なのが魅力的です。

https://www.coop-takuhai.jp/haisyoku

 

■美健倶楽部

美健倶楽部は、管理栄養士がプランニングする栄養バランス抜群の食事が届きます。母乳育児や健康志向の高いママにおすすめ。

www.bikenclub.com/

 

5. ファミリーサポートセンター

ファミリーサポートセンターは、厚生労働省が行う地域の子育て支援サポート事業です。

お住いの自治体のファミリーサポートセンターに登録することで、サポート会員さんの援助を受けることができます。

1時間数百円という料金が発生しますが、夫が仕事中に誰かに頼みたい用事があるとき、上の子の送迎や面倒をお願いしたいときなどに利用ができます。

 

主に子育てを終えた年代の、中高年の方がサポート会員となっています。

一度お願いしたサポート会員さんが気に入れば、次回以降同じ方にお願いするなどの融通も利くので、実家に頼れない産後ママにはぜひ知っておいて欲しいサービスのひとつです。

 

産後の保健士訪問の際にお知らせしてくれることがありますが、実際には産前から知っておくべきサービスです。

内容を読んだ上、さらに詳しい内容や申し込み方法についてはお住いの自治体に問い合わせましょう。

                                                                                 引用元:厚生労働省HP

www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/ikuji-kaigo01/

 

6. 産褥ヘルパー

 

産褥ヘルパーという、民間のヘルパーサービスがあることをご存知でしょうか。

産後のママをサポートするための専門の事業なので、痒い所に手が届きやすいサービスです。

民間ヘルパーも、市や区で斡旋してくれることもあるので、自治体に相談してみるとよいサービスに巡り合えるかもしれませんね。

 

自分の母親や義母に手伝いを依頼するより、赤の他人である民間ヘルパーさんにお願いする方がメンタルに支障が出にくいというメリットもあります。

適度に距離感を持って接してくれるののが、ちょうどよいと感じられるママも多いです。

 

ヘルパーさんであれば家事だけでなく、上の子供の幼稚園の送り迎え、習い事の送り迎えや遊び相手なども頼めることが利点ですね。

 

もちろん、料金はその分発生しますが1カ月だけのことと割り切って出費するのもひとつの案です。

 

産後のメンタルと手伝いの必要性

産後は体を休めることが、何よりも大事。

物理学的に言えばそれはもっともなのですが、それと同じくらい重要視しなければいけないのは「産後のメンタル」です。

いくら体が楽でも、里帰りや産後の手伝いを頼むことにストレスを感じるのであれば、夫婦で乗り切った方が健康的です。

 

里帰りをしない選択や、手伝いなしで乗り切る理由は様々だと思います。

 

金銭的な理由や、距離の問題。

実家の家族との関係が良くない人や、そもそも親がいない人だっています。

全ての人が、実家に帰ってのんびり産後を過ごせるわけではありません。

 

みんな様々な事情の中で、子供を産んで育てているのです。

 

だから、里帰りや産後のお手伝いは「こうあるべきだ」という形にとらわれたり、悩まされたりしなくてよいのです。

夫婦がしっかり意思疎通をはかり、協力しながら立派に産後を乗り切っている家庭はたくさんあります。

 

誰にも頼らず、自分たちで力を合わせて産後を乗りきることは、夫婦の絆を強め、家庭の雰囲気をよくしていく効果すらあると感じます。

夫婦が

「これでいこう!」

と納得できる産後の過ごし方を目指して、計画を立てほしいと思います。

 

いくら体が休まっても、ママがストレスを感じて不安な思いをするのであれば、今の住まいで夫婦だけで頑張って乗り切った方が、精神的には楽なのではないでしょうか。

慣れない育児は、それだけでも不安やストレスを伴います。

産後のメンタルバランスの乱れにより、情緒不安定になることもあります。

そこに、余計な心労が増えることは女性にとって大きな負担となるでしょう。

 

大事なことは、赤ちゃんの健康、そしてママの健康と心の安定。

そして、旦那さんの思いやりです。

 

さいごに

 

産後、里帰りや手伝いなしで生活する心得をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

もちろん体を休めることは大事。

それと同じくらい、ママの心の安定を図ることも大切だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

 

1. 年齢や健康状態、体力を考慮する
2. 妊娠の経過も考慮する
3. 夫と事前に計画と相談をする
4. 家事は最低限
5. 便利なサービスは惜しみなく使う
6. 旦那さん、とりあえず1カ月間は家族のために頑張って!

 

以上がこの記事での大事なまとめです。

家族が協力して、明るい家庭を目指していけることを願っています。

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