産後の義母との関係、これは現代のママたちの大きな悩みの種のひとつとなっています。
ただでさえデリケートな産後の時期に、頻繁に義母が訪問してきたり、手伝いを申し出てきたりすることはよくあることです。
入院中の病室に長時間滞在したり、退院後もしょっちゅう訪問してきて何時間も居座るなど、義母に関する悩みや愚痴はいたるところで耳にします。
待望の孫が生まれたのですから、頻繁に会いたいと思ったり心配になったりするのは当然のことかもしれません。
でも、本音を言えば
「そんなに会いたくない」
「気を遣ってストレスを溜めたくない」
と思うママもいるでしょう。
自分の親でさえ、長い時間一緒にいるとイライラしたりすることがありますよね。
ましてや義母だったら、相手がどんなにいいお母さんでも気疲れしてしまうのは目に見えています。
今回は、産後の義母との接触でストレスを感じてしまう人に向けて、ちょうどよいお付き合いの方法や対処法を考えていきたいと思います。
義母との関係と産後の面会
義母との関係と、産後の面会のストレスにはあまり関係がありません。
とても関係の良い義母でも、産後に会うのは厄介だ、億劫だと感じる人も多いでしょう。
それは、産後が非常に特殊な状況だからです。
産後のママの時間は、とてもハッピーなイメージがある人も多いのでしょうが、実際はとても現実的で殺伐とした時間が流れています。
・授乳
・寝不足
・すっぴん
・ぼさぼさの髪の気
・散らかった部屋
などなど、他人に見られたくない部分が多いわけです。
ママの体調が安定し、育児に慣れるまでは
「完全なるプライベート空間」
であってほしいと思う人も少なくないのではないでしょうか。
動物だって、出産後すぐは子供を守るために、他のものを威嚇して近寄らせないものです。
それと同じで、産後すぐの女性は他人を自分たちの生活スペースに近づかせたくない心理状態にあっても、全く不思議ではありませんよね。
突然訪問されたりするのはもっての外だし、だからと言って散らかった部屋を片付けてもらったり、行き届かない家事をやってもらうという気にもなれない。
お願いするくらいなら、ちょっとくらいぐちゃぐちゃの部屋のままでもいい。
そんな気持ちにさえなるでしょう。
どんなに優しくて気配りのできる義母でも、産後のメンタルが不安定なときに頻繁に訪問されるとうんざりしてしまいます。
ましてや泊まり込みでの手伝いなどは、気を遣って当然です。
また義母との関係は悪くないけれど、ちょっと苦手な部分があるという人も多いですよね。
たまに会うだけ、こちらから義実家を訪問するだけなら全然構わないけれど、産後に訪問や手伝いは遠慮したいと思ってしまうものです。
でも、やっぱり義母の気持としては
「大変な時期に、手伝いがないのはかわいそう」
「頼ってほしい」
「孫のお世話したい!」
などの主張や想いもあります。
すると、何度も手伝いを申し出る、頻繁に訪問してしまうなどの行動に出てしまうことに。
その辺は察してほしいのが本音ですが、向こうに悪意はなく、ただただ孫やあなたが心配で会いたいだけという場合が多いです。
でも、産後すぐのママとしては
「しつこい」
「ストレスだ」
と感じてお互いの気持ちが完全にすれ違ってしまいます。
義母ストレスというワードが多数ヒット
義母ストレス、という言葉が完全に確立されている現代。
多くの女性が、義母との関係に悩んだり、産後の付き合い方で迷ったりしているのです。
でも、中には
「せっかく好意で手伝いを申し出てくれるのに、ストレスに感じるなんてワガママなのかな?」
「産後、義母に会うのがストレスになってしまうのは、私が神経質な性格だから?」
というように、自分の感じ方がひねくれているように感じている人も多いことが分かりました。
断言します、あなたの感じ方が悪いのではありません。
前項目でもお話ししたように、産後の女性の暮らしは「プライベート空間」なのです。
大人の女性なら産後の生活に他人が立ち入ることに対し、ほとんどの人が多少なりとも嫌悪感を覚えるでしょう。
そこにさらに生活スタイルの違いや考え方の違い、子育ての方針、世代の違いなど様々な相違があります。
そもそも他人に近づかれたくない時期にこういった考えの違いを感じてしまうことによって、余計に嫌悪感が増してしまうことは当然のことと考えてもよいのでは。
決してあなたの受け取り方が悪いのではないし、義母が悪いとも限りません。
この時期、この悩みを持つことはもはや仕方がないこと。
時間が経てばお互い自然なペースで接することができるようになる可能性もあります。
夫と義母の関係にも要注意!
嫁姑の問題が悪化するのは、夫婦仲、そして夫と義母の関係が悪いことにも原因があります。
妻は夫に対し、本音でありながらも機嫌を損ねないように義母に対する意見をする。
それを夫は、義母の気持や妻の気持を考慮しつつ、上手く伝える。
この関係が上手に回っていないと、揉め事や関係の悪化に発展しやすいでしょう。
産後の生活の中で義母に言いたいことがあったら、まずは夫を介して伝えてもらうのが先決です。
産後のママに余計な精神的負担を与えないためにも、夫と義母が話し合って解決してもらうのがいちばんです。
夫が義母に盾突くことができないとか、義母の肩を持つなどという事態は要注意。
これだと、夫に伝言を頼んでも言いくるめられて効果がない可能性もあります。
ただし、妻として気を付けたいことは義母を批判しすぎないことです。
夫としては、自分の母親のことを悪く言われるのは心外なもの。
例え事実だったとしても、妻から自分の母親を批判されるのはつらいはずです。
ここは女性が少し大人になって、言葉の選び方や話の進め方に注意してお願いをすることも大事です。
義母ストレス対処法その①会いたくないときの断り方
人の好意を断るときほど神経を遣うことはありません。
産後の義母の手伝いや訪問を断るのも、大きなストレスですよね。
でも、上手な断り方を身に付ければ、相手にダメージを与えることや怒らせてしまうようなリスクを回避することができます。
1. 説得は雑談から入る
電話やメール・LINE、実際に会っての説得など、どの方法でも「まずは雑談から」を試してみましょう。
相手を説得するとき、言いにくい話をするときに効果的な方法です。
最初に当たり障りのない雑談を交わし、そちらがひと段落してから本題の重要な話に入ると言う方法。
(心理学でこれを、クライマックス法と言います。)
メールやLINEは特に、用件だけを打ち込んで送信してしまいがちです。
でもこれではとても冷たい印象になってしまうこともあり、義母の反感を買ってしまうかも。
まずは最近の様子、最近あった出来事など当たり障りのない雑談で相手の心を和ませます。
そこで重要な本題である、訪問やお手伝いのお断りに入っていくと言う流れで進めましょう。
2. 向こうへのデメリットを提示する
上手なお断りの方法には、こっちのデメリットだけでなく相手へのデメリットを提示することも大事です。
例えば…
「お義母さんも慣れない家での生活は疲れるでしょうし」
「せっかく来ていただいても、寝不足で日中寝ていることもあるかもしれませんので」
こんな感じで、手伝いや訪問の際に義母にもデメリットがあることを知らせます。
そう言われると、相手は
「自分のことも気を遣ってくれているんだ」
と妙な納得感を得ることがあります。
説得を受け入れてもらうには、こちらのデメリットだけでなく義母へデメリットも考えて伝えると効果的ですよ。
3. 全否定せず、一部分は受け入れる
きっぱりと
「来ないで欲しい!」
「手伝いは必要ない!」
と言うのは勇気がいるし、相手がどう受け取るかも不安です。
そこで、お断りの印象を和らげるために、一部を受け入れる方法を取り入れてみましょう。
例えば…
「お気遣いありがとうございます。
まずは夫婦でやってみて、どうしても困ったことがあったらそのときはお願いします。」
「分からないことや不安なことがあったら相談させてください。
とつぜんお電話してしまうこともあるかもしれませんが、よろしくお願いします。」
こんな感じで、
「もしものときは、頼らせてくださいね。」
という気持ちを表すのです。
なんだかテクニック風の解説になっていますが、これは決して嘘でもないはず。
どうしても困ったときはきっと義母に頼ることがあるかもしれないし、もしものときに相談して義母の意見が役立つことだってあるかもしれない。
ですから一切協力は要りませんというスタンスではなく、本当に困ったときは頼らせて欲しいとお願いしておくというのも、円満に関わっていく方法のひとつではないでしょうか。
義母ストレス対処法その②産後サポートの充実性を話す
それとなく、現代の産後サポートの手厚さをアピールしておくのもよいです。
例えば…
- ネットスーパーの利便性
- 宅配食材の配達料無料サービス
- 家事代行サービスについて
義母の機嫌を損ねず、産後の暮らしへの心配を解消させてあげましょう。
そのために、最近の便利なサービスや手厚いサポートの内容を明るく話すのです。
「今の時代ってすごいですよね、こんなにいろんなサポートがあるんですよ。」
「こんなに便利な世の中だから、産後も少しは自分でやらなきゃ~。」
という感じで、とにかく前向きに明るく話してみましょう。
こう言えば、義母も
「あぁ、現代はそんなものなのかな。」
「時代は変わっているんだな。」
と気付くことができるかもしれません。
義母と過ごすのが嫌だと、はっきり言う必要はありません。
自分たち家族だけでもじゅうぶん産後を乗り越えられるほど便利な時代になったのですよ、と話したほうが嫌味がありません。
義母ストレス対処法その③メールやLINEで写真を送る
産後の女性はデリケート、とはいってもやっぱり義母の立場にもなってあげる必要もあります。
会いたくない!来ないで欲しい!と言うばかりでは、当然義母としてもいい思いをしませんし、ママへの評価も下がります。
そこでメールやLINEを使って、赤ちゃんや家族の様子を写真に撮ってどんどん送ってあげましょう。
大した言葉はつけなくてもいいので、写真だけでもたくさん送ってあげてみては。
それだけでも義母としてはありがたい、嬉しいことだと感じるはず。
拒絶するだけでなく、相手の立場に立って考えることも大事です。
最近では、写真を指定のメールアドレスに送るだけで写真を見ることができるデジタルフォトフレームをプレゼントするというママも目立っています。
少しでも気遣いの心を見せるだけで、相手の反応は大きく変わるものです。
義母ストレス対処法その④メンタルが不安定なことを伝える
最終的に本当に義母の対応に困ったら、産後の情緒不安定状態「マタニティブルーズ」であることを伝えてみるのもひとつです。
マタニティブルーズというものは産後の女性であれば誰にでも起こり得るものなので、嘘でも構いません。
ホルモンの影響でイライラしてしまう症状があるので、訪問は落ち着いてからにして欲しい。
神経過敏になっていて、来てもらっても話ができないかもしれない。
などなど。
対応できる状態ではないので、来ないで欲しいというメッセージになります。
場合によっては心配を増幅させてしまうかもしれませんが、精神的に安定していない状況なのにそれを押し切ってまで来るという人は、さすがに少ないはず。
夫から伝えてもらうなどして、そっとしておいてほしい気持ちを話すのも一つの手段ではないでしょうか。
マタニティブルーズについて詳しく知りたい方はこちら↓↓
さいごに
産後の義母ストレスへの対処法についてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?
とにかく産後の女性には、他人を寄せ付けたくないと思う本能があります。
ホルモンバランスや寝不足、疲労などで精神面も不安定。
義母の訪問や手伝いの申し入れを「迷惑だ」と感じてしまうのは、悪いことではありません。
でも、やはりこれから先長くお付き合いしなければならない相手です。
自分にっとっても家族にとっても、義母との関係は壊さないよう配慮できるといいですね。
そのためには
・ちょっとした気遣い
・相手の気持ちを尊重した伝え方
・客観的な視点
などを考えながら接することも必要かもしれませんね。