まだ子供だったころ、おとぎ話に出てくるようなお姫様になってみたいと思ったことはありませんか。
白馬に乗った王子様に会ってみたい、とか・・・。
大きくなった私たちは、お姫さまになれないことは知っています。
けれど、大人になったからこそ、お姫さま気分を味わうこともできるのです。
それを叶えてくれるのが、ドイツにあるたくさんのお城。
ドイツには数え切れないほどの古城があり、まるでおとぎ話の世界に紛れ込んだような美しいお城も残っています。
さあ、メルヘンの世界へ行ってみましょう。
ぜひ訪れてほしいドイツのお城をご紹介します。
抜群の知名度を誇る ノイシュバインシュタイン城
ドイツにあるお城で世界的に有名な城といったら、この「ノイシュバインシュタイン城 (Schloss Neuschwanstein)」でしょう。
ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになったことでも知られています。
山頂に輝かしいほどにそびえる真っ白な城で、「女の子」が想像するお城といったら、こんなお城ではないでしょうか。
この城を建てたルートヴィッヒ2世の着想も、実は、あまり女の子の夢とはあまり変わりありません。
ルートヴィッヒ2世は、ワーグナーのオペラが大好きでした。「タンホイザー」や「ローエングリン」の登場人物が住むようなお城がほしくて、この城を建てたのです。
「ノイシュバンシュタイン城」はこうして造られた
「ノイシュバインシュタイン城」の近くには、ルートヴィッヒ2世の父親が住む「ホーエンシュヴァンガウ城」があります。
その城からは、「シュバンシュタイン城」が見えました。
その壊れかけた塔を見て、ルートヴィッヒ2世は、自分の理想の城に建て替えようと思い立ちました。
「白鳥城」の由来
バイエルン大王に即位した後、財政難にもかかわらず、いくつもの城を築城していくルートヴィッヒ。
その極めつけとなったのが、この「ノイシュバインシュタイン城」です。
「ノイシュバインシュタイン」という名は、もともとあった「シュバンシュタイン城」に、新しいという意味の「ノイ」を付けました。
ちなみに「シュバンシュタイン」は白鳥石という意味です。
その名にふさわしく白鳥をモチーフにしたものが城のあちこちで見受けられます。
たとえば、王の寝室の洗面台には、白鳥を型どった銀の水差しがあり、そのくちばしから水が出る仕掛けになっていました。
建築家が建ててない?!
どの角度から見ても絵になると言われるほど、その美しい外観のこのお城。
その理由は、この城は建築家ではなくて、当時、宮廷劇場の美術家クリスチャン・ヤンクが設計したからです。
ルートヴィッヒ2世のロマンチック趣味を体現するために建築されました。
そのため、ドイツの城によくあるような城塞の趣はなく、宮殿とも呼べません。
ドイツの城ならあるべき聖堂や墓はありませんし、「ヴィーナスの洞窟」と呼ばれた人口の洞窟が優先して建設されました。
残念ですが、中世のお城ではありません
標高1000メートルの山頂に建つ城は、1869年9月5日に着工しました。
その15年後にやっと人が住める程度にまで完成すると、ルートヴィッヒ2世はこの城に住むようになります。
つまりこの城は、日本でいう明治時代の建築物で、城としては古くありません。
石造りでもなくて、鉄骨組みのコンクリートとモルタルが使われています。
強度があるはずなのに、装飾が多すぎるため、耐候性や耐久性が低いという弱点があります。
見どころ
〈歌人の広間〉
「歌人の広間」は、オペラ「タンホイザー」の舞台となったヴァルトブルク城の「歌合戦の広間」と「宴会の広間」がモデル。
この部屋を中心にこの城が建てられましたが、一度も使われなかったというのが皮肉です。
壁にはオペラ「パルジファル」の絵画が多数かけられています。
目を覆いたくなるほど輝かしい金で装飾された「王座の広間」。
吹き抜けになった天井から900キロもの重さのシャンデリアが吊るされて、まさに豪華絢爛。贅沢の極めのような広間です。
また「ノイシュバンシュタイン城」を外から見るのなら、マリエン橋からの眺望がおすすめです。
チケットセンターからお城に向かう途中に、このマリエン橋があります。
その美しさは、まさに絵葉書にある写真のよう。最高の眺めです。
凝った造りゆえ、未完の白亜の城「ノイシュバインシュタイン城」。
ルートヴィッヒ2世の生み出した中世ロマンチックの世界に浸ってみてください。
追記
「狂王」「メルヘン王」とも名高いルートヴィッヒ2世。
彼は自分の死後、ノイシュバインシュタイン城を取り壊すように遺言を残していました。
この城には、自分の選んだ者しか入城させたくないという気持ちの表れだったのでしょう。
自分の世界観を他者によって踏みにじられたくなかったのかもしれません。
それほどまでにルートヴィッヒ2世はこの城を愛していたのです。
皮肉にも、今ではドイツを誇る観光名所となり、年間100万人以上の見学者が訪れるようになってしまいました。
DATA
住所:Neuschwansteinstrasse 20,87645 Hohenschwangau,Bayern
チケットセンター:10月16日~3月23日9:00~15:00/3月24日~10月15日8:00~17:00まで。
ノイシュバインシュタイン城開館時間 10月16日~3月23日10:00 ~16:00 /3月24日~10月15日9:00~ 18:00
料金:大人13ユーロ。18歳以下の子供、無料(ガイドツアー付き。日本語オーディオガイドあり)
チケットオンライン予約:https://www.hohenschwangau.de/1354.0.html
アクセス:ドイツ南部の町ミュンヘンから電車で約2時間、フュッセン駅に向かう。
そこから「シュヴァンガウ」もしくは「ターゲルベルグバーン」行きのバスに乗り約10分、バス停「ホーエンシュヴァンガウ」で下車。
ノイシュバンシュタイン城まで徒歩約30分。
馬車やシャトルバスもあり。
HP: http://www.neuschwanstein.de/
天空の城 ホーヘンツォレルン城
ノイシュバインシュタイン城の煌びやかさから一転、まさに昔読んだ童話の世界があります。
古城という言葉がぴったり合うのが「ホーヘンツォレルン城(Burg Hohenzollern)」でしょう。
ドイツの南部、バーテンブルテンベルク州にあり、海抜885メートルのホーヘンツォレルン山の山頂に建てられた城です。
歴史
すでに3代目となる城ですが、その歴史を遡れば、その創建は11世紀と言われています。
1061年にホーヘンツォレルン家が城を所有して、1267年には現在のような城があったことが推測されます。
初代の城は1423年にシュバーベン帝国自由都市から来た部隊によって完全に破壊されました。
1454年に城塞として建て直されましたが、神聖ローマ帝国のハプスブルグ家の城にもなり、後に廃墟となりました。
現在見ることのできる3代目の城は、フリードリヒ・ヴィルヘルム4世が再建を決めました。
フリードリヒ・ヴィルヘルム4世がプロイセン王になる前の頃で、1867年に完成しました。
見どころ
現在もこの城は、ドイツ最後の皇帝だったヴィルヘルム2世の直系の子孫が所有しています。
見所は、豪華な大広間に、辺境伯の間。
「ブルーサロン」とも呼ばれる青い家具で統一された皇女の青の部屋です。
特に宝物館の豪華な調度品には圧巻。
フリードリッヒ大王の遺品や、142個のダイヤモンドやサファイヤが散りばめられた皇帝の冠は目を見張ります。
城内からの眺望は、「気持ちがいい」の一言。
周辺の田園地帯が見渡せます。
城の見学以外にも、コンサートが開かれたり、夏にはオープンエアで映画を上映など催し物も多くて楽しめます。
過ごしやすいヨーロッパの春や夏に訪れるのもいいのですが、冬に行かれるのもおすすめです。
雪景色の中で見るこの城の美しさは幻想的で、夢の世界のようです。
DATA
所在地:D-72379 Burg Hohenzollern
開館時間:3月16日~10月31日10:00~17:30/11月1日~3月15日10:00~16:30
(但し2018年は、9月1日10:00~14:00、12月24日閉館、12月31日10:00~15:00。2019年1月1日11:00~16:30開館)
料金:城内ガイドツアー大人12ユーロ、子供6ユーロ
アクセス:ドイツ南部の都市シュトゥットガルト駅から電車で1時間、ヘッヒンゲン駅まで行き、そこからバスで約20分。
城内までは徒歩約20分か、シャトルバスがあり。
HP:http://www.burg-hohenzollern.com/Welcome.html
広大な公園の中にあるレーヴェンブルグ城
たくさんの塔があってメルヘンチックなこの城は「レーヴェンブルグ城(Lowenburg)」です。
カッセルは「ドイツ・メルヘン街道の首都」とも呼ばれて、グリム兄弟がその生涯の大半を過ごしました。
町の中には「グリム兄弟博物館」もあります。
またドクメンタ(documenta)と呼ばれる現代美術展は、ドイツで催される最大のモダンアートの祭典です。
5年ごとに開催され、国内外から注目されています。
そんなメルヘンと深い関係のある町にあるのが、この「レーヴェンブルグ城」です。
レーヴェンブルグ城がメルヘンチックな理由
「レーヴェンブルグ城」は、その公園の南側にある、比較的こじんまりとしています。
方伯ヴィルヘルム4世によって、1793年からヴィルヘルムシヘーエ城の城館として建てられて、彼の墓もこの城内にあります。
このお城がメルヘンチックなのは、スコットランドの古城をモデルにしたのが、理由のひとつでしょう。
一部はあえて廃墟のようにデザインされています。でもそれだけではないようです。
ヴィルヘルム4世は、この城を、自分の恋人と過ごすために造らせたのです。
そんな理由でお城を建てるなんて、ちょっと素敵ではありませんか。
ネオゴシック式のこの城は、第二次世界大戦で大きなダメージを受けました。
しかし再建されて、現在では当時の面影を楽しむことができます。
城を囲む城壁がないという珍しい構造をしています。
一時間おきに城内見学ツアーがありますので、バロック調の室内装飾を堪能することができるでしょう。
ヴィルヘルムスヘーエ公園
「レーベンブルグ城」は、総合芸術の山の公園「ヴィルヘルムスヘーエ公園(Gesamtkunstwerk Bergpark Wilhelmshohe)」の中にあります。
この公園全体が2013年に世界遺産として登録されました。
560ヘクタールもある大きな公園で、東京ドームの約120個分の大きさを誇ります。
公園内には、「レーヴェンブルグ城」のほかに、「ヴィルヘルムシヘーエ城」という別の城もあります。
小川や水路、噴水や石でできた滝など、水をテーマにした見どころがたくさんあります。
その中でも一番の見どころが、大きな噴水「 グローセ・フォンテーネ(die Grose Fontane)」です。
50メートルもの高さにまで、水が吹き上げられます。これがポンプなどは使わず、自然の力だけで、300年も続いているというのですから驚きます。
「レーヴェンブルグ城」の見学の際には、一日のんびりとヴィルヘルムスヘーエ公園も散策されることをお勧めします。
「ヴィルヘルムシヘーエ城」には美術館も併設されていて、見どころがたくさんあります。初夏のような過ごしやすい季節に訪れるのはいかかでしょうか。
噴水は必見です!
DATA
所在地: 34131 Kassel
オープン時間:公園にはいつでも無料で入場できます。
「レーヴェンブルグ城」開館時間:3月1日から11月15日10:00~17 :00(月曜日定休)/11月16日~2月28日、金曜~日曜祝日10:00~16:00。
料金:城内ガイドツアー大人2ユーロ、子供無料
アクセス:カッセル駅から市電3、7番に乗り、Waldorfschule で下車。 徒歩17分。
HP: http://museum-kassel.de/de/museen-schloesser-parks/unesco-welterbe-bergpark-wilhelmshoehe/loewenburg
美城であり、ドイツ史に残る城 ハイデルベルグ城
ドイツ・ロマンティックの象徴といって過言でもない「ハイデルベルグ城」。
旧市街の町並みに映え、その美しい姿を浮かび上がらせます。
500年もの間、プファルツ地方の領主が住んでいた歴史あるレジデントです。
選帝侯居城の栄華と戦争による崩壊
13世紀の前半には築城されて、代々プファルツ選帝侯が住む華やかな時代がありました。
しかし1618年に勃発した30年戦争によって破壊されたあとは、再建と破壊が繰り返されます。
1764年に落雷によって壊されると、そのまましばらくの間放置されます。
そして1890年になってやっと現状調査が行われて、1900年ごろに一部の修復が行われました。
ドイツ人にとって忘れらない城「ハイデルベルグ城」
19世紀、まだドイツがドイツになる前の頃、復興の兆しがありました。
ロマン主義と呼ばれて、国ととして統一されることの大切さが訴えられたのです。
その象徴となったのが、「ハイデルベルグ城」です。
200年前にフランス軍によって破壊されたこの城を想い、このままではいけないという危機感を募らせました。
そして、ドイツはひとつの民族としての結束を強めていきます。
そうした意味で、この「ハイデルベルグ城」は、ドイツ人にとって忘れてはならない城なのです。
外観の美しい「ハイデルベルグ城」
まずはこのお城の景観を見ていただきたいです。
それが特に映えるのが、ネッカー川の対岸です。
ここから見上げる城の眺めは、城の圧倒的な存在感を感じられます。
赤い屋根が美しいハイデルベルグの家々とのコントラストは、町並みも一望できる人気のスポットです。
石畳のメインストリートが続く町歩きも、楽しんでいただきたいお城です。
見どころ
まだ廃墟部分が残されていて、痛々しい一面も見られるますが、城内に入れば中世にタイムスリップしたかのようです。
赤いレンガの建物が続き、ゴシック・ルネッサンス・バロックと様々な様式が見て取れます。
選帝侯フリードリヒ4世が造らせたフリードリヒ館(Friedrichsbau)の地下には、世界一の大きさを誇るワイン樽が展示されています。
300年ごろに建てられた最も古い「ループレヒト館」。
1556年に建てられたルネサンス様式の「オットー・ハインリヒ館」。
廃墟ですが一部が残されている図書館棟など、中世の選帝侯の栄華を垣間見る建造物を見ることができます。
「ハイデルベルグ城」と一緒に、旧市街の散策と合わせて楽しんでください。
中世ヨーロッパのよき時代と触れ合うことができるでしょう。
DATA
所在地:Schlosshof 1, 69117 Heidelberg
開館時間:8:00~18:00
入館料:大人7ユーロ/子供4ユーロ
城内オーディオガイド:5ユーロ
日本語あり
アクセス:ハイデルベルグへは、フランクフルト駅から電車で約50分。ハイデルベルグ城には、ハイデルベルグ駅からバス32番でバス停「Universitatsplatz」で下車/バス33番でバス停「Rathaus/ Bergbahn」で下車。
HP:http://www.schloss-heidelberg.de/en/home/
難攻不落の城 エルツ城
三大美城として「ノイシュバンシュタイン城」と「ホーエンツォレルン城」、そしてこの「エルツ城(Burg Eltz)」が挙げられます。
難攻不落の城としても有名です。
アクセスしやすいお城は、防衛上の理由から余りありませんが、このお城は特に行きにくい場所にあります。
それでも行って見てみたくなるのは、この城の持つ魅力からでしょう。
歴史
ラインラント・プファルツ州のアイフェル山地の山の上に建津古の城は、1472年に後期ゴシック様式で建築されました。
その後火災などで修復せざる終えないことがありましたが、城そのものは当時のままです。
13世紀にそこに住んでいたエルツ家が33代にわたって所有してきたお城です。
見どころ
「エルツ城」はこの古さゆえ、現代では味わえない中世独特の空気感があります。
すこし不気味にも思える雰囲気が、中世へのタイムスリップ気分をぐっと押し上げてくれるでしょう。
城内の凝った装飾、派手な色使いに入り組んだ模様の数々の壁画は、850年の歴史を感じさせます。
行きにくい場所にあるため、ハイキングを楽しむか、そうでなければ、現地主催のツアーに参加することをお勧めします。
DATA
現在地:Burg-Eltz-Strase 1, 56294 Wierschem, Germany
開館時間:3月25日~11月1日9:00~17:30
入場料:大人6ユーロ/子供6.5ユーロ
アクセス:コブレンツ駅からモーゼルケルン(Moselkern)駅まで電車で約30分。モーゼルケルン駅からは徒歩約90分。ハイキングコースで約5キロの道のり。
HP: http://www.burg-eltz.de/en/
ノイシュバンシュタイン城の麓にあるホーヘンシュバンガウ城
この小ぶりのクリーム色をしたお城は、ノイシュバンシュタイン城の城主ルートヴィッヒ2世の父マクシミリアン2世のお城です。
ルートヴィッヒ2世も幼少期は、ここに住んでいました。
このお城から見えるシュバンシュタイン城を見て、新しく建て替えたのがノイシュバンシュタイン城です。
そうした経緯もあって、この城から見るノイシュバンシュタイン城の眺めはすばらしいもの。
現在はホテルとしても経営されています。
「ホーヘンシュバンガウ城(Schloss Hohenschwangau)」はノイシュバンシュタイン城からも徒歩で行ける距離にあります。
歴史
現在見ることのできる「ホーヘンシュバンガウ城」の基となる城は、すでに12世紀に建てられていました。
この城を約700年後の1832年、マクシミリアン2世が、ネオゴシック調の城に建て替えたのです。
マクシミリアン2世と家族は、夏の間だけ、この城で過ごしました。
息子のルートヴィッヒ2世もこの城を愛し、自分好みに城を改装します。
自分の寝室を改装したり、岩石で滝を造らせたり、虹や夜空を再現する装置などを設置しました。
見どころ
マクシミリアン2世も息子に負けず劣らず、自分の城の装飾に、ある伝説から着想を得ています。
この地方に残る伝説『白鳥騎士ローエングリン』の場面を再現しているのです。
中世騎士伝説を描いた壁画が至る所にあり、城の随所には白鳥をモチーフにした装飾もあります。
見どころは、騎士伝説の場面が描かれた壁画が飾られる「英雄の広間」。
王妃の寝室「東洋の間」、ルートヴィッヒ2世の寝室「タッソの間」には天井に見事な夜空が描かれています。
ワーグナーが演奏したピアノが置かれる「ホーエンシュタウフェンの間」などがあります。
また、屋外にある白鳥の彫像がシンボルの「白鳥の噴水」からの眺めも気持ちがいいお城です。
DATA
現在地:Alpseestr. 30、87645 Schwangau
開館時間:3月28日~10月15日8:00~17:30/それ以外の冬期間は9:00~15:30(休館:12月24日、25日、31日、1月1日)
入場料:大人12ユーロ/子供18歳以下 無料(英語かドイツ語でのガイドツアー付き。日本語のオーディオガイドあり)
アクセス:バスで「ホーヘンシュバンガウ」下車後、馬車乗り場から馬車で10分、徒歩で20分。
HP:https://www.hohenschwangau.de/
世界遺産 ヴァルトブルグ城
1999年に世界遺産に登録された「ヴァルトブルク(Wartburg)」。
ドイツのほぼ中央、バッハの出生地としても知られるアイゼナハの町郊外の山上に建ちます。
歴史
1067年、チューリンゲン伯のルートヴィッヒ・デム・シュプリンガーが、山頂に向かって「待て、汝、私の城となれ」と叫んだことが、その名の由来です。
「ヴァルト」が「待つ」の意味で、「ブルク」が「城」です。
現在見られるこの城は、19世紀に大幅に改築された城です。
この城は、1207年に行われた歌合戦の伝説で有名です。
宮廷詩人が恋愛叙事詩を競い合うのですが、敗者は殺されるという生死をかけた歌合戦です。
この歌合戦の伝説を基に、ワーグナーはオペラ「タンホイザー」を書き上げました。
また、キリスト教徒にとっても忘れられない城です。
マーティン・ルターが、ザクセン選帝侯フリードリッヒ3世の庇護の下に、隠れて聖書の翻訳をしたのが、この城です。
見どころ
後期ロマネスク様式で建てられた城の中には、見事な工芸品や美しい調度品が見られます。
有名な絵画や歴史的価値の高いタペストリーなど、まさに美術館のようです。
病人を癒したことで有名な聖女エリザベートのモザイク壁画や、「タンホイザー」で有名な歌が合戦を描いた壁画。
ルターが暮らしていたとされる質素な小部屋など、見どころはたくさんあります。
DATA
現在地:Auf der Wartburg 1, 99817 Eisenach
開館時間:4月1日~11月5日8:30~17:00/11月6日~3月31日9:00~16:00
入場料:大人7ユーロ/子供4ユーロ(ガイドツアー付き)
アクセス:アイゼナハ中央駅かバスで約10分。下車後徒歩 約10分。
HP:http://www.wartburg-eisenach.de/
メルヘンの極み!断崖絶壁に建つ リヒテンシュタイン城
中世の物語から抜け出たような城、それが「リヒテンシュタイン城(Schloss Lichtenstein)」です。
バーデン・ビュルテンベルグ州にあり、ドイツ南部に位置しています。
切り立った岩山に建つその姿は、ファンタジーの世界そのままのようです。
19世紀のドイツロマン派の作家ヴィルヘルム・ハウフが著した騎士物語『リヒテンシュタイン』。
この物語を再現して造られたお城なのだそうです。
歴史
ところがこの城の歴史の歴史は古く、14世紀にまで遡ります。
廃墟となっていたところ、1837年にヴュルテンベルク大公ヴィルヘルム・ウーラッハが再建しました。
しかも騎士物語『リヒテンシュタイン』をモデルにして、塔や居室、跳ね橋などを再現しています。
武器コレクションもあり、中世ヨーロッパを体感することができます。
ただ何よりもこのお城の見どころが、この断崖絶壁に建ち、「妖精の城」とも称されるこの佇まいです。
足がすくみそうなロケーションに、円筒型の美しい塔が美しい城が織り成す光景は、まさにおとぎ話から出てきたかのようです。
この景色、一度見てみたいと思いませんか。
DATA
現在地:72805 Lichtenstein
見学:大人2ユーロ/子供1ユーロ。
ガイドツアー:大人8ユーロ/子供3,5ユーロ(入城には、このガイドツアーに参加が必須)
アクセス:シュトゥットガルト駅からロイトリンゲン駅まで電車で約40分。
:ロイトリンゲン駅からバスで約40分。
:そこから徒歩で約30分。
HP: https://www.schloss-lichtenstein.de/index.php/en/
まとめ
たくさんある古城の中でも、メルヘンチックなお城を選んで紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ただどのお城もアクセスしにくいので、ドイツ南部のお城に行くのならミュンヘンを、それ以外ならフランクフルトを基点にするのがおすすめです。
お姫さま気分を味わいに、ドイツのお城に行ってみませんか。
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