長い期間お腹の中で赤ちゃんを育てていたママは、出産して身軽になったことを痛感しているでしょう。
おそらくお腹周りや腰回りについたふっくらプニプニのお肉を気にして、モヤモヤしているのでは?
身軽になった体を美しく戻すために、産後ダイエットの計画を練っているそこのあなた!
産後の女性に大事なのは、ただ単に痩せることだけではなく
「インナーマッスルを復活させること」
です。
そこで絶対におすすめなのが、最近話題になることも多い体幹トレーニング。
なぜ産後の女性に体幹トレーニングを全力で進めるのか、今回はその魅力をまとめてみました。
今すぐトレーニングできる動画集も用意していますので、最後まで読んでくださいね!
産後ダイエットのための運動は、いつからOK?
産後ダイエット目的での運動は、1ヵ月健診を目安に始めましょう。
ただ1ヵ月健診で、何の問題もなく回復していることが認められない場合は、もう少し時間を置きましょう。
自分自身で疲れを感じるとき、まだまだ体の不調が抜けきらない場合も、無理せず休んでください。
産後の骨盤は、3~4か月ほどかけて元の状態に戻ると言われています。
この時期は激しい運動ではなく、緩やかなストレッチや骨盤周辺のコア筋肉を鍛えるほうが良いでしょう。
体への負荷の軽いものから始め、徐々にレベルアップしていくようにします。
自分の体調や育児の疲れなどを考慮して、うまく調整することを心掛けましょう。
久しぶりの運動になるので、準備運動をしっかり行い体の筋や筋肉を傷めないように注意することも大切です。
産後の運動をスムーズに始めるための産褥体操
産後の軽い運動は、出産した2日目から「産褥体操(さんじょくたいそう」という形ですすめられています。
産褥体操とは、ダイエット目的ではなく出産でダメージを受けた体を徐々に回復させていくためのもの。
体の各機能の調子を整える効果が期待できます。
実は産褥体操は、産後2日目ごろから約1か月間は継続して続ける必要があると言われています。
しかし実際に産褥体操を熱心に毎日やっている人は、少数派。
やったほうがいいのは知っているけどなかなか時間がとれないとか、ついつい忘れてしまうといったケースが多いです。
ただし産褥体操はあくまでも「体操」であってトレーニングやエクササイズとは違います。
筋力の低下や、代謝をアップさせる効果などは期待できません。
産後ダイエットにスムーズに移行するためには、コツコツ産褥体操を続けておくといいでしょう。
産後すぐに激しい運動してはいけません!
早くダイエットしたい!
出産して身軽になったこともあって、早く体を動かしたくなる人もいます。
しかし、産後間もないうちからどんどん運動を始めてしまうと危険です。
産後すぐの激しい運動は、以下のようなトラブルの原因となる可能性があります。
- 尿漏れ
- 産褥痛
- 子宮脱
ただし産婦人科医の見解もいろいろで、女性の体質や元々の筋肉量などによって個人差もあります。
自分の体調や元々の運動量などを考慮して、無理のない範囲で運動計画を立てましょう。
産後は痩せやすい時期だからと、体の回復を待たずに運動を始めてしまう人も少なくありません。
産後6か月までの間はとても痩せやすい時期だという説もありますが、専門家によっては「痩せやすさに差はない」とする意見もあるため賛否両論。
一番大事なのはママの体調ですから、決して無理はせず産後1ヵ月間は休養に徹しましょう。
産後、筋肉を鍛えないでダイエットすると…?
産後ダイエットに運動は欠かせません。
中でも、妊娠中に衰えた筋肉を復活させる筋トレは大事です。
産後に筋トレが必要な理由をみていきましょう。
お腹に力を入れない生活で腹筋が崩壊している
妊娠中は、重いものを持ったりお腹に力の入る動作をしたりということは避けます。
お腹に負荷がかかるのは危険なので、妊娠初期からお腹に力をかけないように注意してきたと思います。
腹筋は体の筋肉の中でも大きな役割を持っているので、衰えたまま放置してはダメ。
腰骨や背骨を支え、正しい姿勢を保つには腹筋がしっかりと発達している必要があるのです。
腹筋が衰えた状態では、上半身の重さを支えられないので、猫背や前かがみの姿勢になってしまいます。
猫背や前かがみの姿勢では、どこで体の重さを支えるかというと「腰」になります。
無理な体勢を腰で支えることになるので、当然腰痛などのマイナートラブルも起こりやすくなるでしょう。
骨盤周辺の筋肉も衰えている
引用元:リセラプレス
出産後は、骨盤周りの筋肉が衰えています。
骨盤周りの筋肉は、インナーマッスルとも呼ばれ表からは変化が分かりにくい場所にあります。
しかし体を支えることや、軽やかな動きをするためには欠かせない筋肉。
それだけでなく、産後に起こりやすい尿漏れや腰痛などにも関係してくる筋肉です。
産後はこのインナーマッスルが衰えきっており、さらに骨盤そのものもグラグラした状態。
ここでいきなりジョギングやスポーツを始めてしまうのは、とても怖いことなんです!
また、この骨盤やインナーマッスルの状態を放置したまま食事制限だけを行っても、全くもって意味がないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
私の産後ダイエットの大失敗!
実は、私は産後ダイエットで3か月で8kgの減量に成功した経験があります。
しかし私は筋肉を鍛えるダイエットではなく、ジョギングで汗を流して食事を制限するかなりストイックなダイエットをしていたのです。
妊娠後期、切迫早産で安静生活を余儀なくされていたので、ほぼ運動できない毎日。
家から出ることもできないので、おやつを食べて横になってばかり。
それがその時の私の母親としての役目だったので仕方がないのですが、やっぱり太りました。
足の筋肉は痩せてしまい、その代わりにお腹や腰、お尻回り、背中などにたるんだお肉がタプタプ…。
「出産したら、とにかく早くこの体系を何とかしたい!」
という気持ちでいっぱい。
安静生活で歩くのもままならない生活だったこともあり、私はとにかく早く動きたくて産後2か月でジョギングを始めてしまったのです。
もちろん、体重も見た目も痩せました。
10月に出産し、お正月明けからダイエット開始。
4月の春先には、目標体重をクリア!
我ながら、とても頑張ったのでこの成果はうれしかったです。
しかし、軽い体にウキウキしていたのもつかの間、このころから不調が起こりやすくなってきました。
まず、腰痛が酷い。
座ると、腰の周辺がドクドクと脈打つように痛いんです。
怖くなって整体に行ってみると
「体がフラフラしていて、全身を支えられていない。」
と言われてしまいました。
「筋トレをして体を鍛えるべきですか?」と質問すると整体の先生は
「筋トレ以前の問題です。まずは、お腹を意識してまっすぐ立つことから始めてください。」
とまでおっしゃいました。
見た目も細くなったし、体重も軽くなりました。
しかし以前より疲れやすく、ちょっとしたことで体調を崩したり、風邪や感染症にかかりやすくなりました。
(子供の風邪はもちろんのこと、大人にはかかりにくいとびひ、胃腸炎などにかかりまくりました。)
その後意識を改め、育児の合間を見て体幹トレーニングに通っています。
現在の体重はダイエット成功後のそのままキープしつつ、腰痛や肩こり知らずで健康的な体に近づいてきたのです。
しかも、体幹トレーニングはやり方さえわかれば、自宅でも簡単に始めることが出来ます。
音が立つこともないので、赤ちゃんが寝ているときでも、深夜や早朝でも気にせず行うことが出来るのでおすすめです。
それでは、体幹トレーニングがどうすごいのか.
次の項では、実際の効果について細かくまとめていきます!
産後の運動は、体幹トレーニングが絶対おすすめ!
体幹トレーニングとは?
体幹とは、体のコアの筋肉のことです。
木の幹というイメージで、体全体の軸になるという意味合いがあります。
お腹周りの筋肉だけでなく、背中・腰回り・骨盤周辺など多くの筋肉を指しています。
この体の中心部にあるインナーマッスルを鍛えるのが「体幹トレーニング」という運動です。
インナーマッスルの確認方法
最初は、インナーマッスルがどの筋肉なのかがわかりにくいと思います。
しかし続けていくうちに、体を支えている筋肉の感覚がしっかりとつかめるように。
- 息を大きく吸って口から吐きます。
- このとき、口は少しすぼめて少しずつ吐くイメージです。
- ゆっくり息を吐き続けて、最後苦しくなるまで吐く。
- この時、お腹から恥骨にかけての筋肉がぐっと固くなる。
これを繰り返して、どの辺の筋肉に作用しているのか確認してみてください。
お腹側だけでなくもっと内側のコアマッスルも使いますが、まずはここの筋肉への意識を持つことから始めましょう。
体幹トレーニングの効果とは?
基礎代謝が上がる
体の中心となるインナーマッスルには、「赤筋」と呼ばれる筋肉が集中しています。
この赤筋は、エネルギーを燃焼する効果が高く基礎代謝量に深く関わってきます。
妊娠中の運動不足や筋力の低下で、基礎代謝がガクッと落ちている女性は多いものです。
体幹を鍛えることは、基礎代謝をアップさせて痩せやすい体、そして今後太りにくい体へと変えていく効果が期待できます。
姿勢がよくなり美しいボディラインへ
体幹が鍛えられると、それぞれの体の部位を適切な筋肉で支えられるようになります。
すると姿勢がよくなり、体のゆがみも改善してきます。
女性は姿勢で外見の印象が180度変わります。
ダイエット効果ももちろん大事ですが、姿勢をよくする効果もとても重要。
体を動かすのが楽になる!
体幹が鍛えられると、体の中に1本の軸が通ったようになり、動きも安定してふらつきにくくなるのもメリット。
家事や育児では体を動かすことが多いですよね。
日常生活の中でも安定した動きが出来るため、体がとても楽になります。
電車やバスに乗っているとすぐにふらついてしまう人や、良く躓いたり転んだりする人は体幹が弱まっている可能性もあります。
産後のダイエット運動に最適
瞬発的に負荷をかけるような運動ではないので、まだまだ回復途中である産後の女性にはとてもおすすめ。
無理なくできるメニューを取り入れることで、体の安全を守ります。
がっつり筋肉痛になったりするのではなく、じんわり効き目を実感できるので体力の消耗も少なく済みます。
また基本的に道具がいらないので、今すぐにも始められます。
(ヨガマットくらいはあると便利です。)
また、激しい音が立たないことや畳1~2枚分のスペースがあればOKなのも産後ママには大きなメリットですね。
体幹トレーニングはダイエット以外の効果も!
産後の尿漏れ改善
体幹トレーニングは、骨盤底筋群を鍛える効果があります。
骨盤底筋群は、産後の尿漏れや更年期の頻尿などを司どっています。
クリニックなどでも、体幹トレーニングを取り入れて結果を出していたり、ダイエットのために体幹トレーニングを始めたら頻尿の悩みが解決したという女性も実際にいます。
便秘の解消
腰回りの筋肉が鍛えられることにより、内臓が正しい位置に戻ります。
妊娠~出産を経た女性は大きくなった子宮に圧迫され、内臓の位置が変化していることも多いです。
体幹を鍛えて内臓の位置を正しく戻していきましょう。
すると、便通がよくなってむくみ、消化不良なども改善してくるように。
持久力アップで疲れ知らずの体に
体幹が鍛えられると、体が安定して動きやすくなるのはもちろんのこと、持久力も上がります。
持久力が上がればいくら動いても疲れを感じにくいため、よりアクティブな暮らしができるように。
体を動かすとすぐに疲れてしまう→運動がおっくうになる→太る
このループを繰り返す人も少なくないですよね。
産後の育児や家事も、体幹が鍛えられている人とそうでない人とでは、感じる疲労感が全く違ってきます。
産後の運動に最適な体幹トレーニング動画7選
産後の女性におすすめな体幹トレーニング動画をご紹介します。
スマホやパソコンを見ながら、今すぐ実践してみましょう!
基本の体幹トレーニング動画
『3分でできる! 体幹トレーニングで痩せ体質を作ろう』
『ぽっこりお腹解消!10分体幹ヨガトレーニング』
腰痛や骨盤の歪みに効く体幹トレーニング動画
『腰痛の体幹トレーニング|腰痛改善・産後のお腹に!』
『骨盤矯正ヨガ その日のゆがみはその日のうちに!』
少し慣れてきたら【中級者向け】体幹トレーニング動画
『お腹が凹む! 30秒体幹トレーニングで集中ダイエット【中級編】』
『お腹とお尻を同時に引き締めるサーキットトレーニング☆ 【中級編】』
プランクで本格的体幹トレーニング動画
『体幹トレーニング6分間の脂肪燃焼ダイエット』
『わき腹のはみ肉を燃やせ!30日間サイドプランクチャレンジ』
さいごに
産後の女性の体と、体幹を鍛えることの大切さをご理解いただけたでしょうか?
体幹トレーニングは、ウォーキングやジョギングなどを組み合わせても効果的なので、余裕が出てきたら運動の幅を増やしていってもよいでしょう。
そして、もちろん体幹トレーニングだけでは大幅な体重減少は見込めません。
体重や体脂肪率を減らすには、カロリーコントロールをしっかり行うことも大事ですのでお忘れなく。
とにかく、産後の体をしっかり整え、インナーマッスルを強化してからでないと、後々ガタがきてしまうということ。
体の軸となる体幹をしっかり意識しながら生活することも必要ですね。